あなたはここまでの話を通して
「めんどくさいこと言ってるなぁ・・・。」
そう思ったかもしれません。御託(ごたく)はいいからさっさといい治療しろよ、と。
確かに冒頭からここまでのようなメッセージを伝えても患者さんは増えないのかも知れません。
「すべては患者様の笑顔のために」
「安くて安心、質の高い医療を提供します」
「高度な技術、設備でお待ちしています」
・・・・なんて表現をして、優しく治療をして、お客様のように対応した方があなたにとっても居心地はいいでしょう。
通いたくなることでしょう。
しかし・・・。
「すべては患者様のため」とは本当なのでしょうか?
「質が高い」とはどう判断するのでしょうか?
「高度」とは何を指しているのでしょうか?
どれだけ心血を注いで治療したとしても
“あなたのお口の環境が変わらなければ、
私たちは破壊者でしかないのです。”
あなたの歯を削って、人工の物で埋め立てる。
そこに「元通りになる」といった要素は
含まれていないのです。
私はあなた自身が自分のお口を
正しく管理出来るようになることがゴールであり、
同時に歯科治療のスタートだと考えています。
あなた自身が自分の歯を守れるようにならなければ、
歯を失い続ける人生が待っているのです。
ここにあるデータがあります。


専門用語もあるので分かりにくいと思いますが、簡単に説明すると「成人が歯科治療を受ける場合、 以前受けた治療のやり直しが全体の60〜70%を占めている」ということです。
これが何を意味しているかというと「一度でも歯医者の治療を 受けた歯は再び治療を受ける可能性が高い」ということです。 もちろんこれは統計を取った条件にもよります。
ただ一つ言えるのは、
“もしあなたが正しいお口の管理の仕方を知らなければ、
この再治療を受ける可能性はさらに高くなる”
ということです。私があなたのお口に関わる限り、1本の歯に対して1度きりの治療になるよう、材料、技術にこだわり抜いて治療を行います。 ただし、その治療が一生持つか、再治療が必要になるかを左右するのはあなたのお口の環境だということを忘れないで下さい。
繰り返しますが、歯医者が歯を守るのではないのです。